株式会社新潟県厚生事業協同公社

ホテルや工場へ、
リネンサプライの領域を拡大

ホテル/産業ユニフォーム営業部 営業課 課長
本田 拓巳(ほんだ たくみ)

多種多様なリネンをホテルに供給する

ホテル/産業ユニフォーム事業部では、ホテルへのリネンサプライと、食品工場を中心としたユニフォームのクリーニング・レンタルを主軸として事業を展開しています。

ホテル部門では、新潟県内のリゾートホテルやメガホテルからビジネスホテルまで、それぞれのホテル仕様のタオルやシーツ、浴衣、マットなどクリーニングを必要とするリネン類のストックを当社が持ち、要望に応じてお届けするリネンサプライ事業を行っています。ホテルによりロゴやカラーが違うのはもちろんですが、同じホテルグループでも、コンセプトやターゲットによってリネンの種類やサイズ、デザインなどが異なる場合もあり、ストックの種類は多岐にわたります。また、観光シーズンやイベントによる需要の集中もしばしばおこることから、臨機応変な対応やきめ細やかなフォローが求められる事業です。当社では、事業部内の営業・工場・配送スタッフが一体となって確実にお届けできる体制を築いています。

先手必勝、新潟県最大級のホテルとの取り引きを開始

リネンサプライは当社の根幹事業であり、1963年の設立以来、幅広い分野で経験やノウハウを培ってきました。しかし、2022年に新潟市にオープンしたホテルへのアプローチでは、これまでに当社が経験したことのない規模だったため、業務のやり方をアップデートする必要がありました。そこで、先行投資という形で工場の増産体制を構築しました。サービスが確実に継続でき、たとえ想定外の依頼があっても十分に応えらえれる環境を――そうした姿勢が受注に結び付いて新たな取引がスタートし、当社にとって大きな一歩がとなりました。

環境への関心が高まり、観光客がホテルを選ぶ基準のひとつにSDGsへ取り組む姿勢があげられる今、ホテル業界でもSDGs対策が加速しています。当社ではホテルの要請に応えるべく、オーガニックコットンのタオル、海洋プラスチックを再生したポリエステル綿の寝具などの新しい商品群の情報収集に努め、リネンサプライを通したSDGsを追求しています。

ユニフォームへの千差万別のオーダーに応える

産業ユニフォーム部門では様々な仕事のためのユニフォームを取扱い、リネンサプライ同様、お客様の希望するデザインや機能を持ったユニフォームを当社が管理してリースするサービスを行っています。ユニフォーム1点1点にバーコードラベルと耐洗ICチップを取り付け、個人認識番号や氏名、所属、サイズ、洗濯回数などの情報を管理してメンテナンスや在庫管理を行うため、お客様はユニフォーム維持の経費や時間を削減することができます。

当社では、食品加工工場などの産業用ユニフォームを多く扱っていますが、求められることは千差万別です。冷凍倉庫や工場内のオーブン前など働く場所や作業内容によって、また、安全性向上や効率化などの目的によって、生地の種類や厚さ、デザイン、カラー、名前の入れ方はそれぞれです。お客様のニーズをくみ取り、最適なユニフォームを選定してメーカーに発注する過程は気が抜けません。

食の安全を追求する加工工場を支える

2020年6月のHACCP導入の義務化決定に伴い、食品加工の現場では、微生物による汚染や異物混入防止の対策を進めています。それに伴い、ユニフォームは食品の安全と着る人の快適さを追求すると同時に、HACCPに基づく仕様が要求されるようになってきました。衛生管理という視点では、医療現場をしのぐ厳格さが求められると言っても過言ではありません。

そうしたユニフォームを取り扱う当社ですから、衛生面への取り組み強化に抜かりはありません。機械装置のレイアウトを変え、また、隔壁やエアカーテン、空圧調整によってユニフォームのクリーニングエリアを区分けしました。また、研修や教育を活用してスタッフの衛生意識や知識の向上にも努めています。これからも食の安全を守る製造現場をユニフォーム提供という面で支えていきたいと思っています。