株式会社新潟県厚生事業協同公社

お客様や介護現場の声に応え
整理かたづけサービスを開始

遺品整理課 課長
番場 信行(ばんば のぶゆき)

新潟県全域を対象に遺品整理・生前整理事業を展開

医療現場へのリネンサプライを幹として、樹木が若い枝を伸ばしていくように新たな分野に進出してきた当社の最も新しい事業が、2020年7月に立ち上げた整理かたづけサービスを行う遺品整理事業です。当社の「次の一歩」について話し合う未来プロジェクト検討会で、お客様からの声、医療や介護の最前線で働くプロの意見、私たちが感じてきたことを挙げていく中で、最も多くの意見が集まったのが「遺品整理・生前整理」でした。

遺品や家財が多く家族だけでは片付けられない、高齢者施設への入所が決まり自宅を整理したい、高齢になって家の整頓が難しくなった、長年空き家にしてきた実家を処分したいなど様々な要望に対し、上越から下越まで6拠点を設け新潟県内全域を対象にサービスを行っています。

遺品整理士資格を持つ社員が幅広い要望に応える

これまでも福祉用具レンタルなどの事業を通して、高齢のお客様に接してきた私たちですが、同じ層に向けてのサービスといっても遺品整理・生前整理は当社にとって未知の分野でした。遺品整理事業を行う企業に協力を仰いで作業に同行し、仕事の流れを学びました。同時に古物商許可と遺品整理士資格の取得への準備を始めました。社内では高齢者との接点の多いホームケア事業部と情報や知見の共有を進め、事業基盤を整えました。

問い合わせや依頼をいただくと、現地の下見と見積り提示を行い、契約が整えばスケジュールを立てて作業に着手します。分別・梱包・搬出・不用品の処分という基本サービスに加え、専門会社と提携しながら、遺品の買取やリサイクル・ハウスクリーニング・特殊清掃・家屋解体・住宅リフォーム、また空き家管理などのオプションサービスも行い、幅広い要望に応える仕組みを作っています。

処分ではなく供養。心を込めて整理を行う

遺品整理は単に物品を片付け、処分することではありません。むしろ心の整理や精神的なお別れであり、その過程はお客様一人ひとりが異なるため、実にデリケートな対応が求められます。もちろん法規制の知識や資格は必要ですし、作業には効率性やスピードも大切ですが、お客様に寄り添い、十分に話を伺う姿勢こそが整理かたづけサービスでは最重要です。

遺品整理は単に物品を片付け、処分することではありません。むしろ心の整理や精神的なお別れであり、その過程はお客様一人ひとりが異なるため、実にデリケートな対応が求められます。もちろん法規制の知識や資格は必要ですし、作業には効率性やスピードも大切ですが、お客様に寄り添い、十分に話を伺う姿勢こそが整理かたづけサービスでは最重要です。

事業の認知度を高め、広く情報を届けていきたい

超高齢社会を迎えた日本では、高齢者の独居世帯数は増加の一途をたどっています。遠方にいて、あるいは仕事が忙しくて親の家の片付けができないというケースが増えていますが、同時に、終活という考え方が広まって、高齢者自身からの生前整理の問い合わせや依頼も増えています。とはいえ、悩みはあるもののどこに依頼すればいいかわからないので後回しにしてしまうという声もまた、多く耳にします。加えて、整理かたづけサービスは亡くなった後に必要になることと考えている人が多いのも事実ですが、実は、家や部屋を片付ければ暮らしやすさや安全性が上がるので、整理かたづけサービスは長く自宅で暮らしたいと願う方にも有効です。

このように整理かたづけサービスは、多くの方に求められ、将来性のある事業です。当社ではホームケア事業部やケアマネージャーと連携を図り、この事業の認知度を高め、必要としている方に情報を届けていきたいと思っています。